イライラする、眠れない、生理痛が辛い…女性ホルモンのバランスが乱れる原因と対策
仕事や育児、介護など、1人で何役もこなさなければならない忙しい女性は、ホルモンバランスを乱す原因が生活のなかにいくつも潜んでいます。
つらい症状を引き起こすホルモンバランスの乱れの原因を探り、対策を考えましょう。
女性ホルモンのバランスが乱れる原因
そもそも「女性ホルモン」というのは生理周期を管理・調整する役割をもつ物質です。ホルモンバランスの乱れとは、この女性ホルモンが正常に分泌されない状態を指します。分泌量が多すぎたり少なくなったり、本来であれば減るはずの時期に増えたりその逆だったり、乱れ方はさまざまです。
女性ホルモンの分泌をつかさどっているのは脳の視床下部で、ここから指令を受けて卵巣から分泌されます。つまり、ホルモンバランスが乱れているときとは、脳から正しく指令が出ていないか、卵巣がきちんと機能していないかのどちらかということです。
いずれの場合でもホルモンバランスは乱れてしまうわけですが、その要素を挙げてみると以下のようなものがあります。
ストレス
脳の視床下部はストレスに弱く、過度なストレスを抱えてしまうときちんと指令を出すことができなくなります。
栄養・睡眠・運動不足
生活習慣の乱れによっても脳の視床下部がうまく働かなくなります。過度な喫煙や飲酒といった不健康な生活も影響します。
冷え
血行不良で卵巣の働きが弱まってしまうと、ホルモンの分泌を妨げることになってしまいます。
加齢
年を重ねると、どうしても機能は衰えていくものです。ストレス状態や不摂生が続けば、若い女性でも卵巣の働きが弱まることがあります。
そのほか、卵巣の病気が原因となることもあります。気になる場合は医療機関で診察を受けましょう。
女性ホルモンのバランスが乱れることで起こる体の不調
女性ホルモンのバランスが乱れてしまうと、体にはさまざまな不調が起こります。代表的な症状は、「月経異常」と呼ばれる生理に関係する変化です。
生理周期が長くなったり短くなったり、出血量が多くなったり少なくなったり、生理痛がとてもひどくなったりします。月経異常が続くと妊娠が難しくなることもありますので注意が必要です。
「月経前症候群(PMS)」といわれる生理前のイライラや眠気、頭痛や腹痛といった不快症状が悪化することもあります。生理でない時期なのに子宮内膜の一部がはがれて出血が生じてしまう不正出血がみられることもあるので、注意したいところです。
そのほか、憂鬱になったりイライラしたりといった精神的な症状や、肌荒れや髪のつや、体のむくみが悪化するといった身体的な症状があらわれ、さらには骨が弱くなったり、高血圧や動脈硬化、脳梗塞などの血管系の疾患にかかりやすくなるともいわれています。
更年期障害もホルモンバランスの乱れによるものとされています。閉経前後で女性ホルモンの分泌量が減ってしまうと、それまで健康だった人でも多かれ少なかれ不調が生じてしまうのです。
女性ホルモンのバランスの乱れを改善する方法
女性ホルモンのバランスの乱れを改善するには、生活習慣を改善して先に挙げた原因となる要素を減らすことが肝心です。
ストレス解消
ストレスがかかる状況を避けるのが一番ですが、避けられない場合はストレス解消の方法を見つけましょう。リラックスする時間を設けてください。
バランスのとれた食事
毎日でなくても、栄養バランスに極力配慮した食事を心がけましょう。3食規則的にとることも大切で、飲酒はほどほどを意識してください。もちろん、過度なダイエットは禁物です。
十分な睡眠
女性ホルモンは寝ている間に分泌されるうえに、ストレス解消にも睡眠は効果的です。昼夜逆転は避けて、太陽の光を浴びましょう。
適度な運動
エレベーターではなく階段を使う、朝晩にストレッチするなど、簡単にはじめられることからでかまいません。体を動かして筋肉量を増やすことで、血行と代謝をよくしましょう。
血行改善、体を温める
首・手首・足首は体を温めるキーポイントです。カイロなどをうまく使い、冷えないようにしましょう。
できるなら、シャワーだけでなくなるべく湯船に浸かってください。ちなみに、喫煙は血行を阻害しますので、禁煙したほうが血行には好ましいといえます。
基礎体温の計測
加齢による乱れの対策は難しいですが、基礎体温の計測を続けてホルモンの状態を把握することで、ホルモンの変化とつきあいやすくなります。
ホルモン注射で改善する方法もある
ホルモンバランスの乱れがひどく、症状がなかなか改善しない場合には、ホルモンを注射して女性ホルモンを補うという方法もあります。注射によってホルモンを補充することで、さまざまな症状をやわらげる効果が期待できます。
ただし、ホルモン注射の効果を継続するには定期的な注射が必要となり、費用がかかり続けることになります。また、頭痛や吐き気、だるさ、太りやすくなるといった副作用も大きいといわれています。
注射以外にも、サプリメントや低用量ピルなどの選択肢もあります。まずは医療機関で医師の診察を受け、相談してみるといいでしょう。
おわりに
女性ホルモンは、生理周期を調節して妊娠や出産を助けるだけでなく、脳の働きから自律神経、骨に至るまで、実に多くの働きを助けています。
非常にデリケートなバランスのうえに成り立つこの働きを保ち続け、健康を感じる生活を送れるよう生活習慣を見直していきましょう。
関連する記事
2017.10.26
“パイパン”はOK?NG?パートナーに喜ばれるアンダーヘアの脱毛をする方法
髪を整え、まつ毛ケアをし、ネイルをきれいに塗り、華麗にメイクアップ……昨今ではおしゃれに気を遣う男性も増えていますが、女...
2017.10.26
間違ったセルフケアによってできてしまう埋没毛を解消する方法
ふと気づくと、手や足の皮膚の下に毛が埋まっている……という経験したことがある方は少なくないのではないでしょうか。皮膚の下...
2017.10.26
お金がないときの強い味方!脱毛の支払いに便利な「医療ローン」ってどんなもの?
医療機関でのみ受けることができる医療脱毛は、医療従事者の手で施術がおこなわれるので安全性に優れており、高い効果を見込むこ...
2017.10.26
有名モデルやタレントが実践している?キレイな芸能人から学ぶ、話題のダイエット
美人でスタイルのいい芸能人やモデルに憧れているという女性は多いのではないでしょうか。目標とするボディラインを手に入れるた...
2017.10.26
秋の夜長は睡眠も大切にしたい! 質のいい睡眠が美容と健康に不可欠な理由
秋になり、日没後の時間が増えてきました。寝苦しかった夏に比べて、涼しくなる秋は睡眠も快適です。 一方「最近あんまり...