間違った洗い方は逆効果!?きちんと学びたいデリケートゾーンの正しいケア
かゆみやニオイを防ぐためにデリケートゾーンはきちんと洗いたいものですが、間違った洗い方はかえって悪影響を及ぼしてしまうことがあります。
なかなか人にも聞きづらいデリケートゾーンの正しいケアの方法を確認しておきましょう。
意外と知らないデリケートゾーンの実態
デリケートゾーンは女性にとっては非常に大事な部分です。きちんとケアしないと、雑菌が繁殖してにおいがきつくなってしまったり、かゆくなったりする原因になってしまうというのは多くの方がご存じだと思います。だからこそ、「大事なところだからきちんと洗わないと……」といった意識をお持ちでしょう。
その気持ちが強いあまりに強くこすってしまったり、石けんを多用することもあるかもしれませんが、実はお手入れの方法が間違っていると、かえって体に悪影響を及ぼしてしまうということもあるのです。
たとえば……
・汗や蒸れが気になって洗浄力の強い石けんを使うことで、皮膚にとっていい働きをする細菌まで殺菌してしまうことがあります。そうすると、いい菌が復活する前に悪い菌が繁殖してしまい、かえってにおいを引き起こしてしまうことも。
・ゴシゴシと強くこすってしまうと、デリケートゾーンを傷つけてしまうことがあります。傷がついてしまったり毛穴に菌が感染してしまうと、炎症を起こしてしまうことがあります。特に生理中はふだんよりもデリケートな状態になっています。
・しっかり洗おうと思うあまり膣のなかに指を入れて洗うと、傷がつく危険があるだけでなく、膣の自浄作用が低下して炎症につながるおそれがあります。膣のなかは弱酸性を保つことで菌の侵入や繁殖を防止していますが、中までゴシゴシと洗ってしまうことで、この自浄作用が低下してしまうのです。
Q&Aで学ぶデリケートゾーンの正しいケア
それでは、デリケートゾーンはどのようにケアするのが正しいのでしょうか。Q&Aで正しいケアを見ていきましょう。
【Q】どのように洗えばいい?→【A】やさしく洗いましょう
デリケートゾーンは薄い皮膚が複雑に入り組んでいます。粘膜も多く傷つきやすいので、石けんをよく泡立てて手でやさしく洗ってください。細かく入り組んだ部分は指の腹でやさしく気をつけて。膣の中に指を入れてまで洗う必要はありません。最後はシャワーでよくすすいでください。
【Q】石けんは使ってもいい?→【A】使うなら低刺激のものを
前述のとおり、皮膚にとっていい働きをする細菌を殺しすぎるのは禁物です。石けんを使うなら低刺激で肌にやさしく、殺菌力の強すぎない石けんを選んでください。デリケートゾーン専用の石けんもおすすめです。
泡立てた石けんを前から肛門に向かって洗ってください。最後によくすすいで泡を流します。敏感肌の方は、低刺激の石けんでも肌にしみることがあるかもしれません。その場合石けんは使用せず、ぬるま湯で十分です。
【Q】ビデは使うべき?→【A】適度な使用を、使いすぎはNG
温水洗浄便座のビデは、デリケートゾーンの外側をきれいに洗い流すことができます。しかし、勢いよくあてすぎてしまうと、雑菌を尿道や膣のなかへ押し込むことになってしまい、炎症を引き起こすおそれがあります。排尿後にトイレットペーパーで軽く拭いてから、膣の外側にやさしく温水をあててください。長時間洗いすぎるのもNGです。
また、生理の終わりかけなどに携帯用の膣内洗浄ビデで膣内を洗うのもかまいませんが、使いすぎたり指を入れたりして中を洗いすぎるのは厳禁ですので、やめましょう。
【Q】黒ずみにピーリング石けんを使える?→【A】皮膚の部分までならOK
下着ですれて黒ずんだ皮膚のケアに、角質を落とすピーリング石けんや美白化粧水を使う場合は、ヘアが生えている部分までの皮膚にとどめてください。粘膜部分に付かないよう注意して。
おわりに
デリケートゾーンは複雑な構造で、きちんと洗わないと垢や尿などの汚れが残ってしまうのは確かです。それによってにおいや炎症が起こることもあります。
しかし、その汚れを落とそうと必死になることで、洗いすぎてしまうことが悪影響を及ぼすことがあるというのは、意外と知られていません。肝心なのは、皮膚に有益な細菌は保護しつつ、汚れや悪い雑菌を洗い流すことです。
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