女性も男性ホルモンの影響を受ける！？女性の薄毛・FAGAとは ｜美容外科・美容皮膚科ならラミュー・中央クリニック

女性も男性ホルモンの影響を受ける！？女性の薄毛・FAGAとは

男性ホルモンの影響を受けて起こる薄毛・抜け毛の症状が「AGA（男性型脱毛症）」ですが、これは女性にも発生することがあります。

女性版AGAともいわれる「FAGA」についてみていきましょう。

男性ホルモンが影響する「FAGA」は女性版AGA

男性に起こる薄毛・抜け毛の症状で、男性ホルモンの影響が原因で起こるものを「AGA（男性型脱毛症）」といいます。この男性ホルモンは女性の体内にも存在し、女性も男性ホルモンの影響を受けて薄毛になることがあるのです。

これを「FAGA」といいます。女性に起こる「FAGA」は、「女性男性型脱毛症（FAGA＝Female AGA、Female Androgenetic Alopecia）」を略した言葉です。

FAGAを引き起こす大きな要因は加齢です。女性の体内に存在する男性ホルモンは、通常は女性ホルモンの働きで抑えられています。

しかし、加齢に伴って女性ホルモンの量が減ってしまうと男性ホルモンの抑制力が下がり、男性ホルモンが活性化してしまうのです。

女性ホルモンの分泌が減ってしまうと、女性ホルモンの1つであるエストロゲンによる毛髪の成長を促す働きも低下してしまいます。そのため、元気な毛髪を維持しづらくなり、薄毛を生じやすくなってしまうというわけです。

そのほか、ストレスや環境の変化などによってホルモンバランスが乱れると、女性ホルモンの分泌にも影響が出るため、男性ホルモンの影響を受けやすくなってしまうことにもつながります。

男性のAGAと女性のFAGAの違い

同じように男性ホルモンの影響を受けて起こる男性のAGAと女性のFAGAですが、女性のFAGAには女性特有の症状や傾向があります。

男性の場合は、頭頂部や前頭部の生え際といったようなところが局所的に薄くなる傾向があります。そして男性のAGAは進行性であり、そのままにしてしまうと薄毛・抜け毛の症状は進んでしまい、適切な対策をしなければ、髪が増えることはありません。

女性の場合、症状としては頭髪1本1本が細くなり、全体的に薄くなっていきます。薄毛が頭全体にびまん（広がる、はびこる）することから、「びまん性脱毛症」といわれることもあります。一方で、進行速度としては、女性ホルモンが一定量分泌されていればAGAほど速くないです。

とはいえ、薄毛を引き起こす要因は日常のさまざまなところに潜んでおり、放っておけば症状が進んでしまうことはもちろんあり得ます。髪のボリュームが気になるようになったら、一刻も早く対策をとることです。

どうしたらいいの？ FAGA対策

まず大切なのは、ホルモンバランスを整えなければなりません。

ホルモンバランスを乱すような生活習慣があれば、この機会に見直しましょう。睡眠不足や暴飲暴食、過度な喫煙習慣などは、ホルモンバランスへの悪影響だけではなく毛髪に必要な栄養を届けることも阻害してしまいます。

食生活も重要なポイントです。大豆製品や納豆などから女性ホルモンに似た働きをするイソフラボンをとったり、髪にいいタンパク質やナットウキナーゼ、ビタミンB2などを含む食べ物をとるのが効果があるとされています。

頭皮は清潔にして通気性を保ち、紫外線は防止するといった基本的な対策も忘れないでくださいね。

そうした対策で髪にいい環境を整えたうえで、次に考えたいのはFAGAの治療です。男性のAGA治療の場合にはプロペシアといった内服薬やミノキシジルなどの外用薬などを用いられることがありますが、これらは胎児に発達異常を起こしたり体毛が濃くなるといった副作用が出る可能性があり、男性と同じようには使うことができません。

そもそもそうした薬の服用による治療は、薬の服用を止めると症状が再度進行してしまいます。近年は女性用の薬も出てきていますが、治療の選択肢自体が男性より少ないと言わざるを得ません。

そこで注目が集まっているのは「HARG療法」と呼ばれる治療法です。

FAGAにも高い効果が見込めるHARG療法

HARG（ハーグ）療法は、「HARGカクテル」と呼ばれる薬剤を頭皮から直接注入し、発毛・育毛のもととなる毛母細胞を活性化します。細胞に働きかけて根本的に発毛・育毛サイクルを正常化するという治療で、男性のAGAにはもちろん、女性のFAGAにも高い効果を期待することが可能です。

女性にとって大きなメリットは、薬の服用による副作用や、自毛植毛のような手術による切開などの身体的負担があまりありません。

薬剤の注入は注射やローラーなどいくつかの方法がありますが、技術の進歩にともない痛みも小さくなっています。アレルギーを起こす物質も含まれておらず、安全性がとても高いです。

また、HARG療法は最先端の治療方法であり、認定を受けた医療機関でのみ治療を受けることができます。導入機関が限られていることはデメリットでもありますが、専門の医師によるきちんとした医療行為を受けることができるというのは安心にもつながるでしょう。

おわりに

女性ホルモンの働きは女性の体にさまざまな影響を及ぼしますが、髪もその一部です。最近は加齢だけではなく、過度なダイエットやヘアケア、ストレスなどによって、若い女性でもFAGAの症状が出ることがあります。

しかし、あきらめずに生活を整えて適切な治療を受ければ、薄毛が改善する可能性は十分にあるのです。