皮膚移植

広い範囲の刺青に適した除去法

レーザーによる治療では刺青（タトゥー）がうっすらと残ってしまうことがあるのですが、手術による除去の場合は完全に刺青（タトゥー）を取り去ることができます。とくに皮膚移植は、広範囲の刺青（タトゥー）でも除去できる特徴があります。皮膚を移植した個所や移植するための皮膚を切り取った箇所はいずれも2週間程度で皮膚が安定しますので、就職などで「この日までに刺青（タトゥー）を消したい」という期限が迫っていて広範囲にある場合に適した方法です。

どれくらいの大きさを除去できる？

部位にもよりますが、目安として広げた手の４~5倍の範囲なら1回の皮膚移植で除去できます。当クリニックでは無痛麻酔を使用しますので、日帰りで施術できます。

レーザー治療で取れない刺青（タトゥー）とは？

一般に刺青（タトゥー）のインクは皮膚の深層に到達しています。プロの彫り師の場合、さらに深い脂肪部分にもインクが入っていることもあり、これはレーザーでは除去できません。

1皮膚移植の種類

皮膚移植には大きく分けて２通りの方法があります。

①シート植皮

文字通り、薄く削いだシート状の皮を移植します。

②メッシュ植皮

削ぎ取ったシート状の植皮片を機械でメッシュ状に加工して使う方法です。少ない皮でもより広範囲を覆うことができます。

シート植皮のほうが整容的には優れていますが、適用範囲が小さい場合に限られます。そのうえ術後は安静を守る必要があります。メッシュ植皮はシート植皮より広範囲に適用でき、安静も厳密ではありません。いずれの方法でも、１週間程度で皮が生着します。

2皮膚移植の痛み

刺青（タトゥー）の入っている皮膚を切り取り、別の皮膚を移植することで除去します。移植する皮膚は太ももや背中、お尻など、目立たない箇所を選びます。かつなるべく負担が少なくなるよう、皮膚はできるかぎり薄く削いで採取します。

移植後しばらくは患部を圧迫して生着させますので、つっぱったような感覚が出ることがあります。移植部分も、皮を採取した部分も乾燥すると痛むことがあるので、乾燥しないよう被膜剤を使用し、痛みを軽減させます。

移植部分は約１週間で生着しはじめます。また採取した部分も２週間程度で治ります。どちらの部分も多少の傷あとは残るものの、半年～１年ほどかけて周囲の肌色になじんでいきます。サイズの大きいもの、カラフルなものでも１度の治療で対応できます。就職などでなるべく早く除去しなければならない事情がある方にはお勧めの方法です。

3移植した部位の経過

手術後１週間程度で皮が生着しますが、まだかさぶたが残ることがあります。２週間程度で乾いた皮やかさぶたが取れ、少し赤黒い皮膚になります。１～３か月程度で赤味が薄れ、半年～１年程度で肌の色になじみます。

植皮するための皮を取った肌はどうなる？

移植するための皮膚を提供する箇所を「ドナーサイト」と呼びます。ドナーさいとは太ももの上部や背中、お尻など目立ちにくい場所を選びます。ドナーサイトは１～2週間程度で皮膚が再生します。再生した皮は、最初はピンク～赤味がかった色をしていて、反応が強い人は3か月くらいまで赤くなりその後茶色に色素沈着することもありますが、半年～1年くらいで周囲の皮膚になじみます。

4皮膚移植をご検討の方へ

希望する除去方法かご確認いただき、お近くのクリニックへご相談ください。

方法	刺青（タトゥー）のある皮膚を切り取り、さらに別の皮膚を移植します。
サイズ	小さいものから範囲の広いものまで対応可能です。
色	色柄関係なく対応可能です。
回数	1回の施術で除去できます。
痛み	施術時は麻酔を使用します。施術後は移植した部分を圧迫して皮膚を定着させるため、圧迫感のある痛みを感じることがあります。また、移植する皮膚を採取した箇所も、動作時にすれたり響いたりすると痛みが出やすいです。どちらもしばらくの間は傷を固定し、また乾燥を防ぐために被膜剤を使用すれば痛みは抑えられます。また鎮痛剤も処方し、痛みが出たときには服用していただきます。
ダウンタイム	比較的身体への負担が少なく、ダウンタイムはほとんどありません。
仕上がり	刺青（タトゥー）は切除することできれいに除去できます。移植した部分は1年ほどかけて周囲の皮膚となじみますが、完全に分からなくなることはなく、あとが残ります。皮膚を採取した部位も１年ほどかけてなじみますが、色素沈着するなどして、周囲の皮膚との差が出ることもあります。
こんな方にオススメ	大きなサイズ・カラフルな刺青・タトゥーの方、一度で完全に除去したい方あとが多少残っても早急に刺青（タトゥー）を除去したい方

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お客様の声

来院前に抱えられていたお悩みについて伺ったアンケートをご紹介。似たお悩みをお持ちでしたら、ぜひ一度ご相談ください。

中学生の時に悪ノリで自分で指に彫ったタトゥーを後悔している

中学生の時に友達との悪ノリで、左手の人差し指の側面に卍マークのタトゥーを針で皮膚を傷つけてそこにボールペンのインクをゴリゴリと塗り込むという馬鹿な事をしてしまいました。ずっと絆創膏で隠していましたがある日親に見つかってしまいとても怒られました。女の子だということもあり親はとても気にして一緒に美容皮膚科に連れて行かれ、レーザーで消す事になりました。薄く目立ちにくくはなったものの1回では綺麗に元どおりにはならず高い手術代を払って数回通いました。親にはとても迷惑をかけたし、お母さんに泣かれた時にはじめてとんでもない事をしてしまったんだととても後悔しました。若気の至りだななんて言えないほど私の中では黒歴史です。（女性・30代）