すそわきが・ちちがを解決したい!ニオイの悩みQ&A
ニオイの悩みは「わきが」だけではありません。「すそわきが」に「ちちが」と……体のさまざまなところで起こるニオイの悩みを解決すべく、Q&A方式で学んでいきましょう。
「わきが」だけじゃない「すそわきが」「ちちが」って?
わきの下から強いニオイが発せられる「わきが」は多くの方がご存じかと思いますが、ニオイの悩みはわきがだけではないのです。「すそわきが」「ちちが」といった言葉を聞いたことはあるでしょうか。
「すそわきが」とは、デリケートゾーンの周辺からわきがのようなニオイがすることで、「外陰部臭症」とも呼ばれます。「ちちが」は、乳首や乳輪など胸の周辺からわきがと同様のニオイが生じる症状のことです。「乳輪周りのわきが」ともいわれています。
わきがと同じく、アポクリン腺から出る白く粘ついた汗が、すそわきがやちちがの原因です。わきがの原因となるアポクリン腺という汗腺は、胸や乳首の周り、デリケートゾーンにも存在します。この汗腺から出る汗が、皮膚表面の常在菌に分解されることによって、独特のニオイが生じるのです。
ニオイの悩みQ&A
そうしたニオイにどのように対処していけばいいのかを知るために、まずはニオイについて詳しく見ていきましょう。
【Q】すそわきが・ちちがは遺伝しますか?
【A】わきがは病気ではなく、優性遺伝で起こることが多い体質であり、遺伝する可能性があります。親御さんのどちらかがわきが体質であれば5割、ご両親ともにわきが体質であれば7割から8割の確率で遺伝するといわれています。
【Q】肉食女子はニオイが強くなりますか?
【A】高カロリー・高脂肪の食事は、アポクリン腺や皮脂腺の働きを活発にします。肉や脂などを多く含む食事が多くなれば、それだけアポクリン腺が活性化し、ニオイが強くなることはあります。反対に、穀物や野菜、魚といったいわゆる従来の和食は、わきが体質の改善に効果的とされる栄養素を多く含んでいます。
【Q】ニオイに脱毛は効果的ですか?
【A】胸毛や陰毛は、汗をこもらせたりニオイの原因となる雑菌の温床となります。この毛を脱毛すれば雑菌の繁殖を抑えることにつながるため、ニオイを抑える一定の効果が期待できます。脱毛したくない場合はていねいに洗って清潔にしましょう。
【Q】男性もすそわきがになりますか?
【A】デリケートゾーンのニオイというと女性の悩みというイメージがあるかもしれませんが、アポクリン腺は男性にもありますので、男性にも起こることがあります。
ニオイの治療Q&A
ここからは、すそわきがやちちがといったニオイの悩みの治療に関するいろいろなQ&Aをご紹介します。
【Q】すそわきがやちちがは治せるのですか?
【A】対処法としては、デオドラントグッズや衣類の消臭などでニオイを抑える方法もありますが、アポクリン腺の働きが活発であればニオイも深刻です。根本的な治療を考えるなら、アポクリン腺を手術で取り除いてしまうという方法があります。
【Q】手術ではどのようにアポクリン腺を取り除くのですか?
【A】いくつかの方法があります。たとえば皮膚を切り開いてアポクリン腺を除去する方法は、医師が目視で取り除くために除去率が高いといわれており、重度のわきが体質の方にすすめられています。しかし、皮膚を切除するため手術後の入浴にも制限があるなど、デメリットに注意する必要があります。
また、超音波を用いたメスで皮膚を切って細胞を破壊・吸引する方法は傷あとが小さいのがメリットで、手術の翌日からシャワー浴も可能ですが、1割程度の確率で再発の懸念があるとされています。
手術の技術は進歩しており、以前に比べれば傷あともとても小さく、体への負担も減ってはいます。しかし、いずれも体を切ることに変わりはなく、デリケートな部分にメスを入れることへの精神的負担も無視できません。
【Q】切らずにアポクリン腺を除去できませんか?
【A】近年生まれた「ビューホット治療」という新しい治療法は、皮膚を切りません。ニオイが気になる箇所に医療機器である細い針を用いて、アポクリン腺を熱で凝縮します。メスを使いませんので傷もなく、治療も20分から30分程度で終了します。
【Q】ビューホット治療は痛いですか?
【A】局所麻酔を使うので、治療中に痛むことはありません。クリニックによっては、さらに麻酔を併用することも可能です。麻酔が切れたあとは少し痛みを感じることがありますが、冷やすと落ち着きます。
【Q】ビューホット治療は入院が必要ですか?
【A】通院・入院の必要がなく、日帰りで治療を受けられます。入浴は2週間ほど控えることになりますが、シャワーは治療当日から可能で、普段どおりの生活ができます。
おわりに
ニオイの悩みはとてもデリケートです。胸やデリケートゾーンのニオイは特に、パートナーとの関係に影響して強いショックを受けてしまうこともあるでしょう。
その前に、クリニックでカウンセリングを受けてみると、新たな選択肢を知るきっかけになるかもしれません。
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