カラータトゥーも除去できるピコレーザーとは?費用や効果を徹底解説

カラータトゥーも除去できるピコレーザーとは?費用や効果を徹底解説

この記事でご紹介すること

思い入れを持っていれたタトゥーでも、結婚や就職など様々な理由をきっかけに除去を決意する方が多いようです。ピコレーザーはカラータトゥーも短期間で除去でき、治療跡もきれいなことから、従来にはなかった除去方法として今注目を集めています。

ここでは、ピコレーザーのメリット・デメリットをはじめ、必要な回数や費用、施術の流れ、痛みなど、治療の全貌を詳しく解説します。すぐにでもタトゥー除去したい人、痛みの少ない除去方法を探している人はぜひ参考にしてください。

カラータトゥーも除去できるピコレーザーとは?

ピコレーザーの「ピコ」は時間を表す単位で、ピコ秒=1兆分の1秒という極短い時間でレーザーを照射します。これによって、従来のレーザー治療よりもはるかに細かな粒子にまで刺青インクを粉砕することができるようになっています。

微粒子まで砕かれた色素は体内から排出されやすくなるため、短期間できれいにタトゥーを除去することが可能です。また、ピコレーザーが持つ波長は全色に対応できるため、カラータトゥーも除去することができます。

これまでタトゥー除去のレーザー治療といえば、Qスイッチレーザーがスタンダードでした。Qスイッチレーザーはナノ秒=10億分の1秒で照射できるレーザーです。

切らずにタトゥーを除去できるため人気が高い治療法ですが、黒や濃紺のタトゥーにしか反応しないという欠点がありました。また、Qスイッチレーザーは、大きいインク粒子はある程度粉砕することができますが、細かな粒子が残ってしまうため、色が薄くなるまで時間がかかり、きれいに除去するのが難しいというデメリットもあります。

ピコレーザーは、これまでのレーザー治療の課題となっていたカラータトゥーを除去できるうえ、短期間できれいな仕上がりにできる、痛みが少ないという優れた特長を備えた画期的なタトゥー除去方法です。

ピコレーザーを搭載している医療機器は?

タトゥー除去に使用されているピコレーザーには、主に次の4種類があります。

  • ピコシュアー(サイノシュアー社)
  • エンライトン (キュテラ社)
  • スペクトラピコ(ルートロニック社)
  • ピコWAY (シネロンキャンデラ社)

ピコレーザーのメリット・デメリット

ピコレーザーにはどのようなメリット・デメリットがあるのか、見ていきましょう。

ピコレーザーのメリットは?

カラータトゥーを除去できる

これまでカラータトゥーを消したいというときは、色素が入っている部分の皮膚を切り取って縫い合わせる切除法、皮膚の表面を削り取る剥削法、広範囲に切除する場合には皮膚移植法といった手術をする以外に方法がありませんでした。

ピコレーザーの波長は全色に反応させることが可能なため、皮膚を切ったり削ったりしなくてもカラータトゥーを除去できます。これは、ピコレーザーの大きな特長であり、メリットです。また、Qスイッチレーザーで残ってしまったタトゥーもきれいに消すことが可能です。

痛みが少ない

ピコレーザーは照射時間が極短いため、レーザーを照射したときの熱の影響を受けにくく、痛みが大幅に軽減されています。また、周辺の組織に与えるダメージも少ないため、体への負荷も小さく抑えられています。従来の方法では痛みに耐えられず断念してしまったという方は、ぜひピコレーザーを試してみてください。

治療跡がきれい

従来のQスイッチレーザーは、照射回数を重ねることで徐々に薄くしていくタトゥー除去法です。しかし、粉砕した色素が排出されずに残ってしまうことがあるため、色がまばらな状態で治療を完了してしまうことがあります。

ピコレーザーは粉砕力が強く、色素をより細かい粒子に砕くことができるため、きれいに除去することが可能になっています。また、すべての色に反応させることができるので、色むらになることがなく、きれいな仕上がりにできます。元の肌に戻ることはないですが、治療跡が残るということもほぼありません。

短期間で治療を完了できる

3~4カ月程度の期間をあけながら治療を繰り返すQスイッチレーザーに比べ、ピコレーザーは肌にかかる負担が少ないため、1~2カ月に1回のペースで照射を繰り返すことが可能です。

また、ピコレーザーは効果が高いため、Qスイッチレーザーの半分程度の照射回数で済みます。そのため、治療を完了するまでの期間を大幅に短縮できます。

ピコレーザーのデメリットは?

Qスイッチレーザーに比べて高い

ピコレーザーのデメリットとしてまずあげられるのは、Qスイッチレーザーと比較すると、料金が高くなっていることです。ただし、Qスイッチレーザーよりも回数が少なく済み、仕上がりもきれいになるので、費用対効果を考えるとピコレーザーのほうがお得感があるという見方もできます。

1回の治療では除去できない

レーザー治療ではどの機器を使用しても、1回でタトゥーを除去することは難しい場合が多いです。ただし、ピコレーザーは優れた効果を発揮するので、1回でも薄くなった実感を得られます。表皮に近い部分の色であればほとんど目立たない状態にできることもありますが、多くのケースでは1回できれいになることはありません。

導入しているクリニックが少ない

ピコレーザーは新しい医療機器のため、まだ導入しているクリニックは多くありません。通院できる範囲にない場合は、治療を受けることが難しいというデメリットがあります。

こうした環境にある方をサポートするため、交通費支援をする制度を用意しているクリニックもあります。他県から通える場合もあるので、探してみるとよいでしょう。

ピコレーザーでタトゥー除去するには何回の通院が必要?

ピコレーザーでの治療にかかる回数は、色素が入っている深さによって大きく差が出ますが、おおよそ3~10回程度が目安となります。ただし、タトゥーを除去する範囲が広い場合は2回に分けて治療する必要があるため、これによって回数も変動します。

一部のクリニックでは、画像を送ってネット診断をしているところも見受けられますが、本来はタトゥーの状態を直接見ないと、正しい診断をすることはできません。詳しい回数や治療費を知りたいという場合は、カウンセリングで医師に相談してみましょう。

ピコレーザーのタトゥー除去は痛いの?

ピコレーザーはタトゥー除去のなかでは、もっとも痛みが少ない治療法といわれていて、麻酔を使わずにアイシング(冷却)を行いながら治療を受ける方が大半です。

ピコレーザーはどの程度の痛みがあるのか、詳しく見ていきましょう。

※痛みについての詳細は「タトゥー除去はどれくらい痛い?術中・術後の痛みを治療法別に解説」をご覧ください。

治療時の痛み

ピコレーザーを照射したときの痛みは、ゴムで弾かれたときのような刺激で、我慢できないほど強いものではありません。クーリング(冷却)をしてから治療に入るため、さらに痛みは緩和されます。麻酔を使わずに治療に臨む方がほとんどですが、痛みに弱いという場合は、麻酔の処方をお願いしてもよいでしょう。

タトゥー除去で使用される麻酔には、肌に直接塗布する麻酔クリーム(表皮麻酔)と、麻酔注射があります。クリニックによって用意している麻酔は異なるので、ご希望がある方は事前に相談してみましょう。

治療後の痛み

ピコレーザーは周辺組織へのダメージを抑えながら治療できるため、治療後に強い痛みを生じることはほぼありません。ただし、個人差があるため、なかには擦り傷をしたときのような痛みを感じる方、筋肉痛に似た鈍痛を感じる方もいます。

治療後の痛みは我慢せずに、痛み止めを処方してもらうようにしましょう。

ピコレーザーのタトゥー除去にかかる費用は?

タトゥー除去にかかる費用は範囲によって変わります。クリニックによって差はありますが、1㎠あたり1回15,000~20,000円程度のところが多くなっています。このほか、治療には麻酔代やアフターケア代(消毒・包帯・痛み止めなど)が別途必要になる場合があります。事前に確認しておくようにしましょう。

また、自分でサイズを測るとずれることがあるので、カウンセリング時に計測してもらい、正確な費用を確認してから治療をスタートすると安心です。

ピコレーザーによるタトゥー除去の流れ

ピコレーザーによる治療は以下の流れで行います。

予約

電話もしくはメールで、カウンセリングの申し込みをします。

カウンセリング当日

医師がタトゥーの状態を確認して診断します。タトゥーは人によってインクの色や入り方、大きさなどがそれぞれ異なるため、医師が最適な治療内容を提案します。この際に、治療における注意点やリスクについて詳しい説明があるので、疑問や不安がある方は確認しましょう。

また、治療にかかる費用や契約内容の詳細、支払い方法などもこのタイミングで決めます。疑問を残さないように、気になることは納得できるまでしっかり聞いておくことが大切です。

万が一気になることや、疑問に思うことがある場合、無理に結論を出さず再度検討をしたり、他のクリニックでカウンセリングを受けたりするなど、納得できるまで治療を確定しないことがポイントです。

治療当日

治療部位をクーリング(冷却)して、ピコレーザーを照射します。麻酔を希望する方は事前に処置を行っておきます。その後、医師がピコレーザーを患部に照射します。レーザーを照射したあとは、再度クーリングをして薬を処方するなどのアフターケアを行います。

治療後は、ダウンタイムの過ごし方や注意点もしっかり確認しておきましょう。

治療から1~2カ月後

1~2カ月後を目途に、同じ流れで再度治療を行います。

より短期間でタトゥー除去する方法はある?

様々な事情から、より早くタトゥーを除去したいという方もいるでしょう。ピコレーザーによるタトゥー除去は、徐々に色を薄くしていく治療法ですが、以下の方法を組み合わせることにより治療期間をさらに短縮することができます。

ただし、対応できるクリニックは限定されるので、事前に確認しましょう。

エルビウムヤグレーザー(剥削法)と組み合わせて回数を減らす

エルビウムヤグレーザーは、皮膚の表面を薄く削り取ることができるレーザーです。まず、皮膚の浅い部分にあるタトゥーをエルビウムヤグレーザーで削ります。次に深い部分に残ったタトゥーをピコレーザーで除去します。

この方法をとることで、効率を高めることができるため、より少ない治療回数できれいにタトゥーを消すことが可能です。早い場合は1回の治療でタトゥーを除去することは出来ます。

再生療法と組み合わせてダウンタイムを短縮する

皮膚の再生療法と組み合わせることで、ダウンタイムを短縮することが可能です。再生療法には、自分の血液(血小板)の成長因子を利用して組織の再生力を高めるPRP皮膚再生療法と、自分の皮膚に存在する成長因子を活用して傷んだ細胞を補修する方法などがあります。

タトゥー除去にこれらの再生療法を取り入れることで、ダウンタイムが短くなるため、次の治療までの期間を短縮することができます。また、再生療法は治療跡をきれいにする効果もあります。

タトゥー除去は技術と実績のあるクリニックで

ピコレーザーの登場により、これまでタトゥーを除去したいと思いつつも二の足を踏んでいたという方も、気軽に治療を受けることができるようになりました。

ピコレーザーは、以下のような方におすすめしたい治療法です。

  • 皮膚を切らずにカラータトゥーを消したい
  • できるだけ痛みのない治療を受けたい
  • 短期間でタトゥーを除去したい
  • 従来のレーザー治療で残ってしまった跡をきれいにしたい
  • 傷跡が残らない治療を受けたい

しかし、ピコレーザーが優れた機能を持っているとはいえ、タトゥーをきれいに除去するには、医師の的確な診断と高い技術力が求められます。クリニックを選ぶ際は、豊富な実績や症例を持っているところをおすすめします。

また、タトゥー除去は皮膚に負担がかかるため、ピコレーザーとはいえ傷跡を残してしまう可能性もある治療です。そのためにも、治療のメリットやデメリットを十分理解することが重要。その上で、万が一のトラブルへの対処はもちろん、アフターケアをしっかり行っているクリニックを選ぶことが大切です。

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