タトゥー除去まとめ|タトゥー除去の4つの治療法・隠す方法を徹底解説

タトゥー除去まとめ|タトゥー除去の4つの治療法・隠す方法を徹底解説

この記事でご紹介すること

ファッションの一つとしてタトゥーを入れる人が増えている一方で、就職や結婚、子どもができたことなどをきっかけにタトゥーを除去したいというケースも多くなっています。

ここでは、タトゥー除去で人気があるレーザー治療を始め、医療機関で行われている4つの治療法をまとめました。治療跡はどうなる?痛みは?費用は?かかる期間は?など、タトゥー除去治療で気になるポイントを詳しく解説していきます。

また、すぐに隠す必要がある場合の対処法も合わせてお伝えします。ぜひ参考にしてください。

タトゥー除去で人気!レーザー治療の種類と特徴

皮膚を切らずにタトゥーを除去したい、仕事を休めないためダウンタイムが短い治療を受けたいという方に人気となっているのがレーザーによるタトゥー除去です。

タトゥーを除去できるレーザーは3種類あります。それぞれの特徴を説明しましょう。

タトゥー除去のレーザーについて、詳しい情報を知りたい方はこちらをご覧ください

Qスイッチヤグレーザー

Qスイッチヤグレーザーは、タトゥー除去に従来から使われてきた医療レーザーです。タトゥー除去以外にも、ホクロやシミ、あざを取り除く治療でも使用されています。

レーザーを照射すると、皮膚の内部に入っているインクが細かい粒子に分解されます。細かく砕かれた色素は体の自然な働きで徐々に体外に排出され、少しずつ色が薄くなっていくメカニズムになっています。レーザーは色素にのみ反応するので、周囲の皮膚へのダメージは抑えられています。

ただし、Qスイッチヤグレーザーで除去できるのは、黒色や紺色のタトゥーのみです。

ピコレーザー

ピコレーザーは新しい医療レーザーで、Qスイッチヤグレーザーでは対応できないカラータトゥーも除去できます。全色に反応する波長を持っているため、黒色のタトゥーはもちろん、あらゆる色のタトゥーを除去することが可能になっています。

ピコレーザーもQスイッチヤグレーザーと同じく、皮膚に入っているインクを粉砕して少しずつ色を薄くする仕組みです。Qスイッチヤグレーザーとの違いは、照射時間を大幅に短縮している点です。

Qスイッチヤグレーザーがナノ秒(=10億分の1秒)で照射するのに対し、ピコレーザーはピコ秒(=1兆分の1秒)という極短い時間で、瞬時にインクの色素を粉砕します。レーザー熱の刺激が皮膚に伝わりにくく、痛みの少ない施術ができるようになりました。

また、ピコレーザーは粉砕力が強く、Qスイッチヤグレーザーよりも微細な粒子に分解します。そのため、色素が体外に排出されるまでの時間が約半分ほどに短縮され、仕上がりもよりきれいにできるというメリットを持っています。

ピコレーザーでのタトゥー除去について、詳しい情報を知りたい方はこちらをご覧ください

エルビウムヤグレーザー

エルビウムヤグレーザーは皮膚の表面を薄く削りとる医療レーザーです。まずエルビウムヤグレーザーで表層部分にある色を削り、その後にQスイッチヤグレーザーやピコレーザーを照射することでより効率的にタトゥーを除去できます。

エルビウムヤグレーザーは健康な皮膚組織に与えるダメージが少なく、ダウンタイムが短いという特長を備えています。タトゥー除去以外にも、傷跡を目立たなくする治療に多く使用されています。

レーザー以外でタトゥーを除去する治療法とは?

レーザー以外のタトゥー除去治療には、切除法・剥削法(はくさくほう)・皮膚移植法があります。それぞれの特徴を見ていきましょう。

切除法

切除法は、タトゥーがある部分の皮膚を切り取ったあと、周囲の皮膚を伸ばして引き合わせ、縫い合わせる治療方法です。タトゥーを完全に取り除けるというメリットがある反面、縫合跡が残ってしまう点がデメリットです。

切除法は医師の技術力によって治療跡の状態に差が出やすい治療です。技術力の高い医師が行っている場合は、時間の経過とともに縫合跡は目立たなくなります。切除法を検討する際は、タトゥー除去や傷跡治療を専門的に行っている、信頼できるクリニックを選ぶことをおすすめします。

剥削法(はくさくほう)

剥削法はタトゥーがある部分の皮膚を削り取る治療法で、エルビウムヤグレーザーも剥削法の一つです。このほか、医療用の特殊なカミソリを使用して医師が削り取る剥削法が用いられており、アブレーションと呼ばれることもあります。

剥削法のメリットは、大きなタトゥーも1回の施術で除去できる点です。しかし、皮膚の深い部分まで色が入っている場合は一定以上の深さまで削り取る必要があるため、火傷跡のような傷跡が残ることがあります。

皮膚移植法

皮膚移植法は、タトゥーを切り取ったあと、他の部位から持ってきた皮膚を移植する治療法です。タトゥーが大きく、切除法や剥削法で対応することが難しい場合に選択されるケースが多くなっています。

皮膚移植法のデメリットは、タトゥーがある部分と、移植するために切り取った部分の両方に治療跡が残ってしまう点です。また、別の部位から皮膚を持ってくるため、周囲の皮膚と質感が違ってしまうことがあります。

【治療法別】タトゥー除去前に知っておきたい治療跡・痛み・期間・費用

タトゥー除去の治療法には、それぞれメリット・デメリットがあります。施術時の痛みや除去後の治療跡、かかる期間、費用について治療法別に見ていきましょう。

治療時の痛み

レーザー治療

Qスイッチヤグレーザーは施術時にゴムで弾かれたような痛みを感じます。ピコレーザーも同様にゴムで弾かれたような痛みがありますが、比較的痛みが少ない治療法です。エルビウムヤグレーザーは、熱による周囲の皮膚への損傷が少ないため大きな痛みは感じません。

ただし、痛みの感じ方には個人差があり、痛みを強く感じやすい部位もあります。クリニックでは皮膚に塗るだけの表面麻酔のほか、局所麻酔、痛みや不安を感じにくくする笑気麻酔などを用意しています。心配な方は事前に相談してみることをおすすめします。

切除法

切除法は事前に麻酔をするため、施術中の痛みはほぼありません。施術後は鈍痛を感じたり、皮膚のつっぱり感が出たりすることがあります。痛みがあるときは我慢せず、クリニックが処方する痛み止めを服用しましょう。薬を飲むことで日常生活への影響はほとんど出ない程度に抑えることができます。

剥削法

剥削法の場合も事前に麻酔を行います。施術中は痛みを感じませんが、麻酔が切れたときにヒリヒリとした痛みが出ることがあります。痛み止めを服用すれば日常生活に支障が出ない程度に抑えることができます。

皮膚移植法

皮膚移植法は麻酔をしたうえで手術を行うため、術中の痛みはほぼありません。麻酔が切れたあとは、ズキズキとした痛みが出ることがあります。痛み止めが処方されるので、我慢せずに服用しましょう。

いずれの場合も、痛み止めを服用しても痛みが治まらないときは、合併症の可能性が疑われるため、すぐに医師の診断を受けるようにしてください。

タトゥー除去の痛みについて、詳しい情報を知りたい方はこちらをご覧ください

タトゥー除去したあとの治療跡はどうなる?

レーザー治療

レーザー治療は皮膚を切らないため、縫合跡は残りません。ただし、Qスイッチヤグレーザーの施術では、粉砕した色素の粒子が大きかった場合に自然に排出されずに残ってしまい、色むらが出てしまうことがあります。

ピコレーザーはより微細な粒子に粉砕できるため、治療跡が目立ちにくい治療法です。Qスイッチヤグレーザーで残ってしまった色素を除去することも可能です。

エルビウムヤグレーザーは、照射後すり傷のような状態になります。その後、新しい皮膚が再生されるため治療跡はほとんど残りません。

切除法

切除法では、縫い合わせた部分が線のような傷跡になります。個人差はありますが、徐々に赤みが取れて白っぽくなり、1年程度で目立ちにくくなります。

剥削法

剥削法では、表層のみを削った場合は新たな皮膚が再生されることで目立ちにくくなります。一定以上の深さまで削り取った場合は、火傷跡のような治療跡が残ることがあります。

皮膚移植法

皮膚移植法では、タトゥー部分と移植のために切り取った部分の両方に縫合跡が残ります。移植した範囲が広い場合は、皮膚の質感の違いが目立ちやすいというデメリットがあります。

タトゥー除去の跡について、詳しい情報を知りたい方はこちらをご覧ください

治療にかかる期間

レーザー治療

Qスイッチヤグレーザー、ピコレーザーともに、複数回の照射を繰り返しながら少しずつ色を薄くしていきます。回数はタトゥーの大きさや色が入っている深さによって異なりますが、おおよその目安として3~10回程度の照射が必要です。

Qスイッチヤグレーザーの場合は、照射後に肌が回復するまで3~4カ月程度かかるため、期間をあけて通院する必要があります。ピコレーザーは肌にかかる負担が少なく、色素が排出されるまでの時間も短いため、1~2カ月に1回の頻度で照射することができます。

切除法

切除法は1回の施術でタトゥーを除去できます。ただし、タトゥーが広範囲の場合、または皮膚が伸びにくい部位の場合は、数回に分けて分割切除することがあります。

術後は約1週間で抜糸となります。傷口が安定するまでの3~4週間程度は激しい運動は避け、安静を保ちます。縫合跡が目立ちにくくなるまでの期間は約1年です。

剥削法

剥削法は1回の施術で終えることができますが、タトゥーが広範囲の場合は数回に分けるケースもあります。

皮膚が再生され安定した状態となるまでは1~2カ月程度、治療跡が目立ちにくくなるまでの期間は6カ月から1年が目安です。エルビウムヤグレーザーの場合は、3カ月から6カ月程度で新しい皮膚が再生され、徐々に治療跡が目立たなくなっていきます。

皮膚移植法

皮膚移植法は1回の施術で終えることもありますが、タトゥーが大きいときは複数回の治療が必要になる場合もあります。

移植した皮膚が定着するまで少なくても2週間程度必要です。この間は感染を防ぐため、衛生管理に注意しなければなりません。

治療にかかる費用

タトゥー除去にかかる費用は、タトゥーの大きさによって変わります。自分で測るとずれてしまうことがあるので、正確な費用を知りたい場合はクリニックで事前に計測してもらいましょう。ここでは、おおよその目安となる費用相場を紹介します。

レーザー治療

・QスイッチYAGレーザーの費用
1回あたり/1mm
A院:2,000円
B院:2,000円
C院:1,800円
D院:1,000円

・ピコレーザーの費用
1回あたり/1mm
A院:4,000円
B院:2,000円
C院:2,200円
D院:1,000円

切除法

1㎠あたり
A院:10,000円
B院:40,000円
C院:34,020円
D院:10,000円

剥削法

1㎠あたり
A院:20,000円
B院:30,000円
C院:150,000円(1~25㎠まで)
D院:9,000円

皮膚移植法

1㎠あたり
A院:80,000円
B院:60,000円
C院:262,500円(1~25㎠まで)
D院:40,000円

タトゥー除去の費用について、詳しい情報を知りたい方はこちらをご覧ください

タトゥー除去の治療跡を目立たなくする方法とは?

せっかくタトゥーを除去するなら、治療跡をよりきれいにしたいと思うのではないでしょうか。そんな方におすすめしたいのが、次の2つの方法です。

フラクショナルレーザーで凹凸を目立たなくする

レーザーでタトゥーの色を除去しても、皮膚に凹凸が残ってしまう場合があります。凹凸もきれいにしたいというときに、おすすめしたいのがフラクショナルレーザーです。

フラクショナルレーザーは、皮膚にミクロ単位の極小さな穴をいくつも開ける医療レーザーです。皮膚には自然治癒力が備わっており、この穴を埋めるために収縮しながら新しい皮膚に生まれ変わります。この過程で、凹凸がある部分が平らな状態に近づいていき、治療跡が目立たなくなります。

フラクショナルレーザーは、切除法の縫合跡をきれいにしたい場合にも有効な治療法です。

再生療法を取り入れて治療跡をきれいに仕上げる

タトゥー除去の治療に再生療法を取り入れることで、治療跡をよりきれいに仕上げることができます。

再生療法には血液を使うPRP再生療法と、成長因子を含む皮膚を採取して注入するリジェネラの2種類があります。いずれも自分の細胞組織を使うため、副作用のリスクが少ない治療法です。

再生療法はタトゥー除去のどの治療法にも追加で取り入れることができます。レーザー治療と組み合わせると皮膚の再生力が高まるため、治療期間を短縮することができます。

今すぐタトゥーを隠したいときの方法とは?

今すぐタトゥーを隠す必要があるという方のために、セルフケアの対処法も紹介しましょう。

タトゥーを隠す方法について、詳しい情報を知りたい方はこちらをご覧ください

コンシーラー・ファンデーション

コンシーラーやファンデーションは、すぐにタトゥーを隠したい場合に手軽に実行できる方法です。汗や水に強いウォータープルーフタイプを選べば、比較的長時間の対応が可能です。広範囲のタトゥーを隠したい場合は、スプレータイプのファンデーションがおすすめです。

ファンデーションテープ

ファンデーションテープは、タトゥーや傷跡隠し用に市販されているもので、極薄いフィルムでできています。貼るだけで肌にフィットするので、簡単にタトゥーを隠すことができます。水に濡れても剥がれにくい防水のものも出ています。

ただし、小さなタトゥーであれば自然に隠すことができますが、広範囲の場合はどうしても違和感は出てしまいます。

タトゥー除去は専門の医師に相談を

カラータトゥーを消せるピコレーザーが登場し、タトゥー除去は手軽に行えるものになってきました。しかし、個々に色の入り方や肌の状態が異なるため、医師の的確な診断がたいへん重要な施術です。また、最適な治療法も人それぞれ異なります。

治療後に後悔しないためにも、タトゥー除去は専門性の高いクリニック、医師のもとで行うことをおすすめします。

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