ワキガの治療は手術だけじゃない!注射による治療と切らないワキガ治療とは?
この記事でご紹介すること
ワキガで悩んでいる人の中には、複数の改善策を試してみたもの症状が改善せず、最後の手段として、手術による治療を考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
この記事では、そんなワキガ手術を検討している方のために、ワキガ手術の特徴や注意点、また手術以外のワキガの治療法を、ご紹介します。
ワキガ手術のメリット・デメリット
ワキガの手術とは、ワキガの臭いの元であるアポクリン腺という汗腺(汗を出す器官)を手術により除去する治療です。
臭いの元であるアポクリン腺を手術で除去するため、1回の治療で高い効果が実感できます。また、再発のリスクが少ない点も、メリットといえるでしょう。
一方、デメリットは、皮膚を切開して汗腺を除去するために手術による傷跡が残ってしまい、美容面で優れないこと。身体への負担が大きく、日常生活に復帰するまでにある程度の時間が必要になることなどがあげられます。さらに、手術を担当する医師の技量によっては、手術後に臭いが再発したり、傷跡が大きく残ったりするなどの問題が生じる場合もあります。
そのため、ワキガ手術を検討する際は、ご自分の治療に対する優先順位をきちんと把握してください。医師の技量により差が出ることもありますが、美容外科の場合は治療跡がきれいに仕上がるよう考慮して治療しますので、出来る限り傷は残したくないと考える方であれば、自由診療の美容外科を検討するのが良いかもしれません。
2種類に分けられるワキガ手術
ワキガ手術には、大きく分けて「切除法」と「シェービング法」の2つに大別できます。
切除法
脇のしわに沿って皮膚に切り込みを入れ、臭いの元であるアポクリン汗腺とエクリン腺を除去するワキガ手術です。切除法の場合は、局部麻酔ではなく全身麻酔で行われることがほとんどです。
このワキガ手術は傷口が大きくなるので、手術後、出血する可能性があります。この出血を防止するために、手術後はしばらくの間、腕を圧迫固定をしなければなりません。
再発のリスクが低い治療効果の高い治療ですが、場合によっては傷口が1カ所以上になることもあり、2週間以上の安静期間が必要な治療です。
シェービング法
皮膚に小さい切れ込みを入れ、カミソリのような刃がついた特殊な専用の器具で臭いの元となるアポクリン汗腺とエクリン腺を削り取るワキガ手術です。切除法と比較すると傷口が小さいために目立たず、身体への負担も小さくなります。
治療跡は治療後徐々に薄くはなるものの、部分的に残ってしまう可能性も考えられます。
ワキガ手術だけが治療法じゃない!ボツリヌストキシン注射と医療機器を使った“切らない”ワキガ治療とは?
医療機関のワキガ治療と聞いて、手術を思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、ワキガの治療法は手術以外にも、いくつかの種類があります。この章では、ワキガ手術以外の「注射による治療法」と「医療機器を使用した切らないワキガ治療法」について、ご紹介します。
ボツリヌストキシン注射による治療法
ボツリヌストキシンという薬剤を注射を使用して、脇にある汗腺に複数カ所打ちます。ボツリヌストキシンは臭いのもとになるアポクリン腺やエクリン汗腺の働きを抑制し、発汗を抑えワキガ臭の発生を防ぎます。
治療時間は5分程度で、注射をするだけなので身体への負担が少なく、普段通りの生活ができるという利点があります。しかし、ボツリヌストキシン注射の効果は半年ほどの継続となるため、定期的に治療が必要となります。
治療前後には、患部をクーリング(冷却)しますので、治療中多少痛みはあるものの、麻酔を必要とするほどのものではありません。
ボツリヌストキシン注射の回数と費用
ボツリヌストキシン注射は、年2回程度行います。費用は両脇で3万円から10万円となっており、比較的、コストの低い治療法といえます(注入量や製薬会社の違いなどにより治療費に差がでます)。
医療機器を使用した切らないワキガ治療法
近年、医療機器の発達により、さまざまなワキガの治療法が開発されています。「ビューホット」「ウルセラドライ」「ペアドライ」を希望する方が多いです。
ビューホット
ハンドピースの先端に極細の照射針がつき、高周波を利用して治療を行います。0.5mm単位で深度が微調整できため、エクリン汗腺とアポクリン汗腺を狙って確実に照射することで、両方の汗腺を破壊することができます。
通常、1回の治療で症状の改善を実感する方が多いです。治療時は麻酔をするため、痛みはほとんどありません。施術後しばらくは赤みや腫れは2.3日残るものの、治癒とともに自然に消えていきます。
ウルセラドライ
ウルセラドライは超音波を使った治療法です。高密度の超音波を汗腺のある層に集中的に照射して、汗腺を破壊します。
ビューホット同様、麻酔を使うため、痛みはほぼありません。なお、治療後は肌の赤みを抑えるために、クーリングをします。個人差はありますが、2.3日程度で赤みはなくなります。
ペアドライ
ビューホットとウルセラドライを併用した治療法です。2種類の医療機器を使用して治療をすることで、それぞれの特徴を効率的に活かすことができます。高い治療効果を感じることが出来る一方、中央クリニックが開発した独自の治療法となるため、取扱あるクリニックが少ないことがネックとしてあげられます。
3つの切らない治療法の詳しい内容については、別記事「切らないワキガ治療とは?切らない治療を選ぶべき理由と治療成功の秘訣」もご覧ください。
まとめ|ワキガの治療方法は一人で決めず、まずは医師へ相談してみましょう
今回は、いくつかのワキガ治療法についてご紹介させていただきました。
どの治療法が最適かというのは、ワキガのレベルやダウンタイム、治療費など患者様のご希望により変わります。
ワキガで悩んでいる方は、まず専門の医師に現状を相談してみてください。
ご自分のワキガの程度を知ることにより、手術が必要な状況なのか、そのほかの治療法で対応できるのかを見極め、最適な治療法を選択するようにしましょう。